1080°と初めてやるとぶつかることになる、転倒。
オープニングデモの様に華麗に滑降したいと思っても、なかなかうまく行かないものです。
何故、転倒するのか。そのメカニズムが理解できれば、転倒は減少できます。
まずは正しい着地から見てみましょう。
図1
図1を見てみましょう。着地前に雪面に対してボードが平行になっています。この状態であれば、転倒すること無く着地できます。
図2
図2を見てみましょう。着地前にボードが下を向いています。この状態で着地すると、ライダーの姿勢が前のめりになってしまい転倒します。転倒しない場合もありますが、そのような場合でも、スピードを大きく殺してしまうことになります。どちらにしてもタイムロスは避けられません。
図3
図3のように着地前にボードが上を向いていると、逆にライダーの姿勢が後ろにのけぞってしまいます。これも、同じようにバランスを崩し、最悪の場合、転倒します。
これまでは、横から見たボードの角度について説明しました。上から見るとどうなるのでしょうか。
図4
図4の状態で着地すると、進行方向とは違った方向にエッジが働きます。
この時、エッジの力が大きくなければ転倒せず、着地と同時にエッジの力にしたがってボードが曲がり出します。
しかし、エッジの力が大きい場合は進行方向とは違ったベクトルが働くため、ライダーがバランスを崩し、横倒しに転倒してしまいます。
カーブでターン中に、特に跳ねていないのに転倒したという時があります。これは図4の状態がターン中に発生したためです。大きくターンしたい場合は、スピードを落とすような工夫が必要です。
1080°のゲレンデは平坦ではありません。その雪面はでこぼこです。そのような雪面への着地は原則として、着地する雪面に対し、ボードを平行にするという事です。
上り坂に対しては、ボードを上向きにし、下り坂ではボードを下向きにすれば良いのです。
また、進行方向に対して平行にするのも重要です。
実際に自分が転倒した時、どのような状態で転倒したか注意する事で、何がいけなかったのか推測する事ができます。
仰向け → ボードが上向き
うつ伏せ → ボードが下向き
横転 → 進行方向がずれていた
1080°のゲレンデが平坦でないという事は、自発的なジャンプでなくてもボードは跳ねているという事です。どこで跳ねているかポイントを押さえ、常にバランスに気を使う事でタイムアップにつながります。特にターン中に跳ねている場合は、転倒の危険がありますので要注意です。
ジャンプでしゃがむのは転倒する危険を小さくしてくれます。これは、しゃがむ事でライダーの重心を低くする事でバランスが崩れにくくなるからです。滑降中にしゃがみっぱなしの場合は、ジャンプ中にZボタンを押し直す事で、バランスが崩れにくくなります。
勝つための要素 ゲームレベル CPUアルゴリズム キャラ性能 手段は選ばない
マッチレースはCPUとの1対1の勝負である。目的はどちらが先にゴールに辿り着くかのスピード勝負であり、トリックは勝敗に一切関係ない。(これは、タイムアタック・2PVSのスピード競技全般に当てはまる)
必要なのは以下の要素である。
他にも多少運が絡むことがある。
要するにコケることなく、思い通りにコースを滑ることである。これが出来なくては、全てのコースで勝利することはおぼつかない。
ターン、ジャンプ、空中での重心移動、ブレーキ、ボードの押し出しなど、特にサンディちゃんの微妙なコントロールが要求される。まともに滑れるようになるまで、とにかく練習すること。
コースを知らないと、見通しの悪いカーブを曲がったとたん障害物があってコケた、ってことになる。
見通しのいいコースでも雪面の微妙なでこぼこや状態などは実際に滑ってみないと、分かりにくいものである。
逆にコースを知ることで、不用意な転倒を避け、最短距離を滑走していくことが可能になり、あるいはリスクの少ないルートを選択することも出来る。
これらの知識は、コースを何度も滑ってみて自分の体で確認するのが一番良い。
1080°では完璧な滑走はなかなかあるものではない。サンディちゃんの微妙なコントロールの差、微妙なスピードコントロール、これらの結果が実に大きな差を生むためである。簡単に言うと同じコースでも滑るたびに違った内容になる。
CPU(あるいは相手プレイヤー)の存在がこれを更に増長してくれる。右に寄りたいが、相手がいて接触してしまうような状況はいくらでも発生する。
右が駄目なら左を、上が駄目なら下を選択するといったアドリブは実に重要な要素となる。
こうしたアドリブはスラローム技術・コース知識が無くては不可能であると同時に、瞬間的に臨機応変の対応を取る柔軟さが要求される。
とにかく、体が自然に動いているくらいまで滑りまくることだ。
CPU(あるいは相手プレイヤー)がコケたり、わざわざ遠回りのルートを選択していた。いつも苦労していた箇所を難なく抜けた。こういった事は運が絡んでいる時がある。
あくまでも運なので、あまりあてにしないこと。
ノーマル・ハード・エキスパートの3レベルが存在し最初はノーマルレベルのみ選択できる。ノーマルレベルをクリアするとハードレベルが、ハードレベルをクリアするとエキスパートレベルが選択できるようになる。
それぞれのレベルで滑走するコースは以下の通り。
ノーマル | ハード | エキスパート | |
クリスタルレイク | ○ | ○ | ○ |
クリスタルピーク | ○ | ○ | ○ |
ゴールデンフォレスト | ○ | ○ | ○ |
マウンテンヴィレッジ | ○ | ○ | ○ |
ドラゴンケイブ | ○ | ○ | |
デッドリーフォール | ○ |
ちなみにタイム・トリックアタックで選択可能なコースは最初はノーマルで滑降する4コースのみだが、ノーマルレベルをクリアするとドラゴンケイブが、ハードレベルをクリアするとデッドリーフォールが選択可能になる。
クリスタルレイクからマウンテンヴィレッジまでは、自キャラ以外の4人からランダムで出現する。同じキャラが2度以上出現することは無い。
ドラゴンケイブでは、同キャラ戦になる。
デッドリーフォールでは、最初はクリスタルが出現する。クリスタルを使用しているとメタルが出現する。但し、一度メタルを倒した後は、常にパンダとの勝負になる。
CPUが先行している時は、一定のルートを滑走することが多い。ゲームレベルが高くなるに連れて、より早いルートを選択する可能性が高くなる。例としては、クリスタルレイクで崖を飛び降りた後に、通常は左のハーフパイプ状のルートへ行くが、まれに右のロッジ脇からのショートカットルートに行くことがある。この時は運が悪かったとあきらめるしかない。とは言うものの、通常はリスクの少ないルートを選択することが多い。
プレイヤーが先行していてショートカットルートを選択した時、CPUはその後をついてくることが多い。但しこれも確立で決まるようなので、必ずというわけではない様だ。
いかなる場合でもCPUが選択することが無いルートが存在する。例としては、ゴールデンフォレストの凍結河川を過ぎた場所にある新雪は低リスクな上にショートカットルートになっているが、CPUは絶対にこのルートを選択しない。
余談だが、デッドリーフォールではCPUは1つのルートを正確に滑走する。
ノーマルレベルでもCPUはそれなりのテクニックを持っている。基本的なスラローム技術は押さえていると考えて良い。但し、要注意ポイントではコケることがある。
エキスパートレベルになると、プレイヤーと接触するのでもない限り、なかなかこけることが無い。特にデッドリーフォールでは堅実な滑走を見せてくれる。(意外に参考になる)
低速だがバランスの良いキャラ(例:速水あかり)は、多少のリスクを背負ってでもショートカットする、あるいはハイスピードターン等のテクニックを駆使することで、勝機を見出す。
高速だがバランスの悪いキャラ(例:ディオン・ブラスター)は、上記のようなリスクを避けてそのスピードに任せて勝利をもぎ取る。
以上が原則だが、低速キャラでもCPUにかなり先行している場合はリスクを避けた方が良いし、高速キャラでもCPUに勝負をかける局面ではリスクを背負うのもやむを得ないだろう。
例外的に高速かつ、バランスの良いメタルはどちらにも対応するキャラだが、既に使用できる状態では、マッチレースでわざわざ選択しても、あまりにも歯ごたえが無いだろう。やはり、タイムアタック向けのキャラだといえる。
CPUが先行している時、あるいはCPUがプレイヤーを追い越そうとした時に、わざと接触して減速させるという手段が取れる。この時に注意すべきなのは、自キャラのダメージゲージと接触方法である。
自キャラのダメージゲージが多くなっている時に接触し転倒した場合、リタイヤとなるような局面では、当然控えるべきである。もっとも、ゴール直前で勝てそうも無い場合はギャンブルでやるのも面白い(外道)。
ちなみに2PVSでは控えるのがマナーである(それはそれで面白いが・・・)。
また、接触して却って自キャラの方が不利になってしまうことがあるため、不用意な接触は避けるべきだろう。接触する場合には、CPUを壁に押し付ける等の工夫をしたい(ド外道)。
CPUは接触を避けたがる傾向があるため、先行している局面でブロックするのも有効である。スタート直後や、接触・転倒後の起き上がり等がブロックしやすい。2PVSでもかなり有効な戦術である。
ただ、ブロックをすると、相手キャラによって自キャラが隠れてしまうため、無用なミスをしてしまうことがあるので、必要以上のブロックはやらない方が良い。ちなみに2PVSでこれを逆手にとって、相手の視界を遮ることが可能。これはかなり嫌がられる妨害なので控えめにしよう。
実はトリックアタックは苦手だったりする。コンボが上手くできないのである。
それでも攻略はやる。どこでトリックすれば良いかはわかっているつもりである。もっとも、何コンボできるかまではわからない。本当は理論上可能なスコアとか出したいのだが、上記の理由により不可能。
もっと精進しなくては。
単体のトリックで得られるボーナスは1080°を除くと100〜500点で通常は約200点程度である。
一方、コンボボーナスは500〜100,000点で大きなスコアを稼ぐことができる。特に4コンボ以上ではポイントの増加量が大きい。狙いどころは4コンボ以上である。
トリックはスピン系を中心にしていくと稼ぎやすい。グラブ系は着地でミスをしやすいが、スピン系は着地で間に合わなくても、バウンドして成立してしまうことがある。コンボ中にグラブ系を含めてもいいが、締めはスピン系と割り切っていくと成功率が上がる。
おすすめのコンボは540°。ボタンを1つしか使わないので、操作が楽なのと、コンボ時間が短いこと、スピン系であることが理由である。2セット決めれば、4コンボで5900点になる。
コース上にトリックできる場所はいくらでもあるが、ジャンプした時の高さ、姿勢、そして着地のしやすさを考慮して、得意な場所を絞っていった方が良い。不得意な場所で失敗しても時間の無駄遣いになるだけである。
いくらハデにコンボを決めまくっても、ゴールできないと記録にはならない。チェックポイントを一つ抜かせば、ゴールは不可能と思って良い。チェックポイントは、柱の間を通っていればいいので上を通過するのは一向に構わない。
コンテストでは5つの競技を行い、その合計得点を競うモードである。正確なスラローム技術、少ないチャンスでトリックを物にする度胸が試される。
得点の対象となるのは以下の項目である。
スラローム競技ではフラッグを縫うように滑降していき、ゴールを目指す。
フラッグには青を赤があり、青いフラッグは右側を、赤いフラッグは左側を通過するようにする。
フラッグを通過する毎に2秒のタイムが加算され、通過ボーナスポイントが与えられる。通過ボーナスはフラッグを逃すこと無く連続で通過することで上昇する。一つでもフラッグを逃せば、初期値に戻ってしまう。連続通過によるボーナスポイントは以下のように与えられる。
一つのフラッグを逃せば、タイムが2秒減り、1000点のボーナスが失われる事になる。
途中トリックを決めることでボーナスが得られるので、要所ではトリックを狙う。
エアメイクでは一発勝負であり、10コンボに成功すれば100,000点が得られるが、失敗すれば0点という極端な結果になる。どちらかといえば、あまりリスクを犯さずに、6〜8コンボ程度を狙っていった無難だろう。
ハーフパイプではトリックアタックの時と同じ感覚で挑めば良い。4,000点以上取れない人は、トリックを狙わずに真っ直ぐゴールを目指しても良い。
2プレイヤー対戦モード(以後、2PVS)では、基本的にマッチプレイモードやタイムアタックモードと同じように滑降していくのが、勝利への近道となる。
しかし、2PVS独特の要素があるため、それを積極的に利用していくと勝率が上がることだろう。
2PVSに独特な要素は以下に示す。
1と2はいずれも視界に関係する特性で、コースを熟知することで十分にカバーできる。
3はメリットともデメリットともいえる特性である。障害物が減っていることはミスを犯す危険がかなり減少することになり、その結果、ハイペースな勝負になり、テクニカルキャラよりもスピードキャラに有利に働く。
通常はあえて立ち木のルートを避けている場合でも、積極的に立ち木のルートを選ぶようにしていく。特にGolden Forestコースはマッチレースやタイムアタックとはまったく違った展開になっていくだろう。
2PVSでは人間との戦いである。前方を抑えられたり、思いもよらぬルートに送らされたり、視界を遮られたり、引っ掛けられたりといった妨害行為は常におきうるものと認識し、そのような妨害にあっても、常に平静心を維持し、クレバーに勝利への道を見出していくことである。
相手に対する妨害行為は、控えめにしたほうがいい。ダーティなプレイを続ければ、2PVSをともにプレイする相手を失うだけである。目先の勝利だけではなく、長期的に楽しくプレイできることを意識したほうが一万倍もよい結果が返ってくることであろう。
2PVSでゴールすると、勝利した側を中心としたリプレイが流れる。これを見るためにかっこよく勝利していこう。
1080°の事を初めて知ったのは、98年春頃に出た「ゲーム批評」という雑誌に紹介されていた事による。確か、海外の雑誌レビューでSSの「AZEL Panzar Doragoon RPG」とPSの「DEAD or ALIVE」と共にN64の「Teneighty」が絶賛されていると言う記事があった。この時、何のゲームかさっぱりわからなかったが、同じ号に読者投稿で1080°の魅力を伝えており、それでようやくスノーボードのゲームであると理解できた。
当時、私はニンテンドウ64を持っていなかったが、「Teneighty」のタイトルだけは頭の中にインプットされてしまい、いつしかプレイしてみたいと思うようになった。当時(そして今でも)N64の市場は寒い状態であり、店頭でのデモプレイのほとんどがマリオ関係で占められており、実際に1080°を目にすることができないでいた。
そんな時にボーナスが出たことで、N64とセットで購入してしまった。同時に買ったのはスターフォックス64とぷよぷよSUNである。
初めて見た1080°の印象は「画面が美しい」の一言につきる。当時はアーケードではSEGAのModel3が最強基盤と言われていた時代ではあったが、家庭ではドリームキャストすらまだ登場していなかったのである。確かにModel3程ではないにしろ、家庭でこれだけ美しい画面が見られることに感動してしまったのである。
さて、私がそれまでにプレイしたことのあるスノーボードゲームはPSの「クールボーダーズ」だけだった。そういう人間が初めて1080°をプレイした時、とにかくコケまくった。スタートして7秒後にはもうコケていたのだから、ある意味で見事である。この時使用していたキャラクターは木町剣介、ボードはScout156だった。選んだ理由は「デフォルトのキャラクターは初心者向け」という思い込みからである。一応、説明書の性能は見ていたのだが、数値の意味が把握できず「バランス型なら問題ない」と考えてしまったのである。ちなみに説明書には転ばずに滑る方法などどこにも書いていない。
その後、説明書とにらめっこした結果、「どうやら速水あかりが初心者向けらしい」と結論し、あかりに変えて再プレイした。どうして転倒するのかもわかっていないのに、キャラクターを変えた所でコケないで済むわけがない。非常に難しいゲームと結論し、しばらくプレイすることがなくなってしまった。
再度始めてみようと思い立ったきっかけはよく覚えていない。とにかくやって見ようと思ったのは間違いない。何度もプレイしている内に、「なぜ転倒するのか」というこのゲームの基本的なことが理解できるようになった。その頃から、「非常に面白いゲーム」だと感じるようになった。それからは、トリックに手を出したり、攻略本を買ってきて裏技を試したりと楽しむようになった。
なぜ一度放り出したゲームをプレイしようと思ったのかは永遠の謎である。しかし、再度の挑戦がこのゲームの持つ真の魅力に気が付かせたわけで、縁と言うのは不思議なものである。